2023年8月3日に実施された、コミューン株式会社・KEEN株式会社の共催セミナーにて、代表小倉が登壇いたしました。ここでは、そのトークセッションの様子をご紹介いたします。※本記事は当日の登壇内容をもとに加筆修正しています。※こちらは前編です。登壇者ウイングアーク1st株式会社 マーケティング本部nest企画室長 河村雅代さんコミューン株式会社 執行役員CCO 岩熊勇斗さんコミューン株式会社 マーケティング部 吉留茉央さんKEEN株式会社 代表取締役 Founder CEO 小倉一葉※以下敬称略――ウイングアーク1stのコミュニティ「nest(ネスト)」について吉留:まずは、ウイングアーク1stが実践するSNSから自社コミュニティまでチャネル横断のデータ活用について、河村さんにご説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。河村:よろしくお願いいたします。まずは簡単に会社概要を説明いたします。ウイングアーク1st株式会社は、BtoBの形態で主に2つの事業を展開しています。1つ目は帳票・文書管理ソリューション事業で、帳票の生成から運用までをサポートするプロダクトやクラウドサービスを提供しています。2つ目のデータエンパワーメントソリューション事業では、データ活用の領域において業務の改善・改革をサポートしています。私はマーケティング本部に所属をしており、今期からnest企画室を立ち上げてコミュニティの運営をしております。nest企画室は顧客に対する活動を領域として、顧客の接点開拓とエンゲージメント向上、さらに「顧客が顧客を生む」仕組みづくりに取り組んでいます。私たちが運営するコミュニティ「nest」には、立ち上げ当初から掲げる「データ活用で世界を笑顔に」というビジョンがあり、それに賛同してくださるお客様・ユーザー様が集まり、2018年の創設以来3,000名以上の会員登録を誇るコミュニティに成長しました。約3年間のコロナ禍はコミュニティ運営の立場の方にとって様々な苦労が伴う期間だったと思いますが、今年から徐々にオフラインのイベントの開催が叶い、ユーザー様同士が横につながる価値を感じる機会が多いなと感じております。コミュニティマーケティングではユーザー様の状態を正確に把握することが当然のように必要とされますが、これにはユーザーの情報収集とユーザーのアクティビティ情報収集の2つがポイントだと思っています。しかし情報を集めたところでそれを分析する手段がわからないという方も多いと思います。ここで私たちのコミュニティの歴史を少し振り返っていきます。私たちのコミュニティの変遷は、創成期・再生期・成長期の3つに分けることができます。ウイングアーク1stでは2008年以前からユーザー会を組成しており、ユーザー様の声をプロダクトに反映する考え方は当時から企業文化として存在していたように思います。2016年にクラウドサービスの事業が立ち上がったことに伴いよりリテンションへの意識が強化し、2018年にユーザー会(Facebook)からコミュニティへと形態を変え、それが現在のnestに繋がっています。先述の変遷のうちの創成期は、この転換があった時期ですね。(コミュニティの変遷については詳細後述)――commmune導入の背景河村:そして2020年、もともとクラウドの営業部門にあったコミュニティ運営部門がマーケティング部門に移管されたタイミングで、ゼロから顧客接点を考え直すことが必要となりました。そこでさらに多くの顧客と直接つながる場の必要性を感じてcommmuneの導入に踏み切りました。これには、弊社では契約後の顧客接点を維持できる機会が非常に少なかったという背景があります。具体的には、約85%が代理店を介した間接販売を行っていること、そして年次の保守契約更新時にユーザーと直接コンタクト可能な企業が全体の24%程度であったことが挙げられます。また、顧客の新製品に対する認知度がわずか22%に過ぎないことへの危機感、そのうえ弊社では2つの事業にそれぞれ2・3つの製品が存在し、特定の製品だけでなく全製品をターゲットとしたユーザー接点づくりが必要であったことも理由のひとつです。commmune導入にあたって、ツールに対する選定条件がいくつかありました。顧客情報の正確な収集は最低限の条件として、他社製品と比べて十分なカスタマーサクセス支援と短期間での立ち上げが期待できたこと、そしてサービスに今後の成長(機能の拡張性など)が見込めたことがcommmune選定の大きな理由です。2020年の10月にカットオーバーし、約1.5ヶ月でポータルサイト(nest Membership Portal)を立ち上げることができました。現在のポータルは、ユーザー様が運営側よりも積極的に投稿している状況で運営されています。一時はポータルの登録数を増やすことに苦労しましたが、顧客が顧客を呼び、今では3,100名以上のお客様にご登録いただいています。こういった流れで顧客接点の開拓については順調に進めることができています。さらに顧客と直接継続的に繋がりをもつことによって2022年には新製品の認知度が54%まで上昇しました。またコミュニティの活性化についてもアップダウンはあるものの、着実に右肩上がりに進展している状況です。コミュニティの活性化において、commmuneは非常に有効なツールであると日々感じております。――KEEN Manager導入の背景河村:コミュニティが成長期に差し掛かりKEEN Managerを導入しました。実はKEENさんには2018年のコミュニティ立ち上げの支援から伴走してもらっていて、この5年間を通して一番私たちのコミュニティの状態を知っていただいているパートナーです。2023年に導入してからまだ1年も経過していないのですが、これからどんどん効果が出てくるのではないかなと期待しております。KEEN Managerの導入背景は主に4つあって、1つに会社内におけるコミュニティの位置づけが問われるようになった時に、コミュニティの状態を説明する際の管理指標の必要性が出てきたことです。これはコミュニティがある程度の規模に成長した段階で誰もがぶつかる壁だと思います。また、急激な会員数増加によってExcelを用いたユーザーの動向分析に限界が生じ、同時に、よりタイムリーな状態把握が必要になりました。他にも、commmuneで取得したユーザーの詳細なログデータを有効活用する必要性や、X(旧Twitter)で活躍するインフルエンサーを育成することの重要性を認識したことも背景にありました。特にインフルエンサーの育成の成否はマーケティング活動に大きく影響するため、私たちにとって差し迫った課題でしたね。弊社は現在、commmuneの他にX(旧Twitter)、そしてシャノン*¹のデータを連携してKEEN Managerで管理する体制を採っています。 KEEN Managerによってデータの集約をすることのメリットは、ユーザーの様々なアクションをスコア化し、同じ状態にあるユーザーをグルーピングしてくれるところにあります。グルーピングによってユーザーの管理がしやすくなるだけでなく、分けられたグループごとに施策を当てられることも利点ですね。あらゆる場所で行われるユーザーのアクティビティ情報を "一ユーザーの一IDごとに”まとめてくれるところが、最も特徴的でよい機能だと思っております。実際に導入したことの変化として、会員・Adovocator*²の数や事例の獲得数としていたKPIが、コミュニティの状態を図る、スコア化された会員の状態から導出されるKPIへと進化したことがあります。これによってコミュニティマーケティングは数字で語れる段階まで移行したといえるでしょう。ユーザーの活動変化を同じような動きをしているユーザーでグルーピングし、状態を追えるようになったことで、コミュニティマネージャーの認識していないユーザーを容易に発見しアクションを起こせるようになりました。アクティブ率の高いスコア「ネクストスター」に属するユーザーの3割が非認知ユーザーだったという事実は、1000人規模のコミュニティを、人が管理することの限界を感じる契機になりました。また、データを可視化することで他部門との連携が強化されることもメリットの一つです。コミュニティのアクティブ情報が各部門の実行する施策の材料になり、部門間のコミュニケーションが円滑に進んだことは大きな進歩だと思います。現在nest企画室はこれらのツールを用いて捉えるKPIの他に、製品活用度を高めるための指標を追っています。具体的には、定期的なアンケートからデータの活用度を測り、非コミュニティユーザーとの活用度の違いを比較することでモニタリング指標を得ています。これはアクティブなユーザーが実際に製品を活用できているかの指標となり、ユーザーの成功度合いを測る際にコミュニティのデータだけでは捉えにくい側面を補うことができます。*¹ ウイングアーク1stがイベントの運営等に利用するマーケティングSaaS*² 自社製品を熱狂的に支持してくれるユーザー※前編は以上です。続きは後編をご覧ください。【無償トライアル実施中】コミュニティのデータ活用・分析にKEEN Manager をKEEN Managerは、スター顧客を育成し、スター顧客を起点にバイラルな新規ユーザー獲得と他の既存ユーザーの成功の支援を実現するマーケティングツールです。導入企業は、KEEN Managerを活用することで社内の複数のツールやSNSなどのインターネット上に散在するエンドユーザーの行動および発信データを統合し、熱量の高いユーザーを発見することができます。KEEN Managerの無償トライアルはこちらから▼%3Cscript%20charset%3D%22utf-8%22%20type%3D%22text%2Fjavascript%22%20src%3D%22%2F%2Fjs.hsforms.net%2Fforms%2Fembed%2Fv2.js%22%3E%3C%2Fscript%3E%0A%3Cscript%3E%0A%20%20hbspt.forms.create(%7B%0A%20%20%20%20region%3A%20%22na1%22%2C%0A%20%20%20%20portalId%3A%20%2223387243%22%2C%0A%20%20%20%20formId%3A%20%22bfb39371-cd7c-470a-8d97-d0ab0e7c31ab%22%0A%20%20%7D)%3B%0A%3C%2Fscript%3E