「デジタル変革(DX)など、様々な変革の必要性に迫れるJTCはどのようにコミュニティを活用すべきだろうか」JTCと呼ばれる伝統的な日本企業(Japanese Traditional Company)が古くから成長し繫栄ししてきた大阪の地で、CMC_Meetup 大阪vol.6 JTCとDXとコミュニティが2024年1月24日に実施されました。今回のイベントでは、「武闘派CIOによるパネルディスカッション」および「ライトニングトークfromJTCs」が行われ、JTCにおけるDX推進の為のコミュニティの実践的な活用方法を探りました。ここでは、「武闘派CIOによるパネルディスカッション」および「ライトニングトークfromJTCs」の様子を前編・中編・後編に分けてお伝えします。今回の中編では「ライトニングトークfromJTCs」の様子をお伝えできればと思います。※本記事は当日の登壇内容をもとに加筆修正しています。前編も併せてご覧ください。前編はこちらから前編では、武闘派CIOによるパネルディスカッションの様子をご紹介しております。ライトニングトーク(LT)from JTCs※画像:CMC_Meetup 大阪vol.6「JTCとDXとコミュニティ」オープニングスライドより引用。※以下敬称略今回のLTでは、JTCにおける社内でDXに取り組む事例や、コミュニティ活用の実践事例をご共有していただきました。中編でLT①~③の登壇の様子をご紹介します。LT①「#大企業スキル勉強会 をやってみて」元トヨタ自動車/現ノマドニアコミュニティ 大澤 あつみさん大澤:大澤あつみと申します。私は新卒でトヨタ自動車に入り、13年間、国内営業部門で働いておりました。やりがいを感じながら働く一方で、社外のコミュニティに参加し、自分と向き合うなかで、「好きなところで、好きな時に好きなことをしたい」という想いを抱くようになりました。その想いを叶えるため、2年前に退職し、今は海外ノマドとしてフリーランスで世界を飛び回る働き方を実現しております。この2年間、会社を飛び出ていて気づいたのが「大企業で培ったスキルが凄い有用なものである」ということ。私は、その大企業スキルの価値を活かす方法を考えたいと考え「大企業スキル勉強会」を立ち上げました。大企業スキル勉強会とは、大企業経験者が自身のスキルを認識し、自信を持てるようになることを目的に行っています。勉強会は、自身のスキルの言語化・スキルの活かし方を考える・スキルを活かせる環境を探す、というSTEPで実施しています。今まで合計5回開催し、述べ70名の様々な所属の方に参加頂いております。きっかけは、小島さんに自身のスキルを言語化したいという想いを相談したときに「同じ課題観を持ってる人と全3回の勉強会をやったらいいんじゃないか」とアドバイスを頂いたことです。実際やってみてわかったのは「参加の目的をそろえる」ことの重要性。そこが揃ってないと、持ち帰るものがバラバラになってしまう。その為、誰でも彼でも無理に誘うのではなく、本当にやりたいって言ってくれる人に来ていただくような場にしています。当初は自身のスキルに自信を持てなかった方も、「話すことで自身のスキルを認識できるようになった」とおっしゃっていただいております。また、「素を見せる心地よさを感じた」とおっしゃって下さる方もいらっしゃいました。私が考える「大企業スキル勉強会」の価値は次の3つです。①安心して本音でキャリアを語れる利害関係がない一方で大企業経験というバックグラウンドが似ている為、社内では相談しにくいことも話せます。②他社目線でのフィードバックがもらえる社内での当たり前は、実は他の企業目線では当たり前じゃないことは結構あります。そのことに気付き、自身のスキルを客観視出来るようになります。③行動の後押しになるお互いに「こうしたらいいんじゃないか」という提案が飛び交い、LTなどで自身の取組を発信出来ます。そんなチャレンジする人を応援する場になっています。「障子を開けてみよ、外は広いぞ。」これは、トヨタの創始者である豊田佐吉さんの言葉です。JTCの社員同士でつながる場ってまだまだ少ないんですね。私は「大企業スキル勉強会」を通して、大企業に所属する人たちが自身のスキルや可能性に蓋をせず、色々とアウトプット出来る場を創っていきたい。外の世界を知ると選択肢が広がって楽しくなります。コミュニティに入ったり、社内の部署越境に取り組みに参加したり、ちょっと今の環境から一歩踏み出すことで、素敵なつながりを見つけ、もっと楽しく仕事ができるようになるんじゃないかな、と思っています。LT②「レガシー企業がコミュニティに飛び込んでみて」某大手製造業 加賀 将之さん加賀:私はモノづくりの企業にて、3年ぐらい色んな取り組みをさせていただいている者です。サイトのリブランディングや部門越境のプロジェクト、システムの改修であったりとかですね。こういう新しい取り組みのなかでコミュニティっぽいムーブメントが始まった、という紹介をさせていただきます。当初、私は取り組んでいる新しいことを色んなところで説明をしていました。最初は相手にされないことも多々ありました。しかし、だんだん「加賀の言ってることちょっと面白いじゃないか」「これ結構便利でしたよ」という代弁者が現れてくるんです。そしてその代弁者を通じて色んな人に話が広まり、次第に「なんかやりますか」みたいな人が増えてくるようになったんですね。そんなことをしていると、このムーブメントが「コミュニティマーケ」っぽいですね、と社外の目に留まり、小島さんのイベントで登壇する機会を頂きました。これが私が初めて「コミュニティマーケ」に触れた機会だったんですけど、本当に感銘を受けまして。そこから私は、様々なコミュニティ活動に取り組んでいきました。コミュニティマーケティング的に社内で共感してくれる人を増やそうと、社内で色んな事を取り組んでいたのですが、レガシーな会社だと「コミュニティ創ります」って言うと「それって売上あがんのかよ」って結構厳しいこといわれちゃう。なので、「コミュニティ創ります」ではなく、自己啓発の場としての「次世代リーダーを育成するためのdxプロジェクト」みたいな名前を冠して場を創ってみたんです。すると、「加賀さんのやってる取り組み、協力したいです」って社員が増えてきて、コミュニティが活性化してきたんです。この自己啓発の場と銘打ったコミュニティは一年間の期間を設けたプロジェクトで、先日その期間が終わったんです。するとリーダー層・フォロワー層の方から自己啓発のコミュニティではなく、常に情報交換できるコミュニティがないとダメなんじゃないか、という声を複数頂きました。こうなると社内の説得も非常にしやすくてですね。「メンバーが常に情報交換できる場をデジタルで作ろうと思います。」と、社内コミュニティを立ち上げることが出来ました。JTCとDXとコミュニティというテーマに併せて結論を申し上げると、現場でいろんなことを変えていこうと思うとやっぱり意思を持った人が必要なのではないかと思います。「評価されなくてもやるんだ」という強い想いを持った人が必用です。ただ、社員にその意思をいきなり求めるなんてことはできないので、私の行きついた結論は共感してくれる人を集めましょう、ってことでした。JTCの社員には、こちらが想いや情報を開示すれば、それをしっかりと受け止めて、共感してくれる人が結構いるというのが私の肌感です。だから、担当者の方はビジョンを語りましょう。ビジョンを語って、集まってくれた人に成功事例や課題をシェアすると「共感しました」「こんな成功事例ありますよ」ってシェアをしてくれるファーストペンギン候補が出てくる。そこから少しずつコミュニティマーケティング的に想いを広げていく取り組みが現場を変える為には有効だと思います。LT③:「社内にコミュニティを立ち上げたら盛り上がった件」ダイキン工業株式会社 西川 良太さん西川:ダイキン工業の西川と申します。中途で入社し、今7年目です。僕は人事の仕事をしていたのでいわゆる文系職でした。ダイキン工業ではAI・IoT人材の育成を掲げ、ダイキン情報技術大学というのを設立・運営しており、人事としてそこに関わることで、僕のDX人生が始めりました。ダイキン工業のコミュニティの軸は「業務改善」です。業務改善をデジタルを使ってやりましょう、というテーマで社内で仲間を集めてやっているのが僕たちのコミュニティです。情報交換だったりハンズオンによる学びあい やイベントなどのコミュニティ活動が展開されています。ダイキン工業は、近年凄く伸びている会社で、社員の個々の能力は高いのですが、それを横に広げるとなると「うぅ・・」となってしまう。部門の壁が高いっていうのがダイキン工業の特徴でした。そんな中でコミュニティを立ち上げ、現在盛り上がってきているので事例としてご紹介が出来たらと思います。現在、Teamsで複数チャネルを用意し、情報共有や雑談が行きかっている状態が実現できています。ツールの利用方法の共有であったり、改善や品質保障に関しての考え方のシェアや議論などの内容がコミュニティ内で飛び交っています。コミュニティの規模は1月現在630人(ダイキン工業単独の社員比率で約10%)を達成し、当初の想像より大きな規模になっています。1年ほど前にコミュニティを立ち上げたので、バズってる速度で成長しています。このような成功事例ともいえる「社内コミュニティ」を私が立ち上げようと思った背景には3つの理由がありました。1つ目が会社の状況です。コミュニティの「業務改善」というテーマは、コロナ渦でのデジタル活用、電子化の要請が始まりでした。でも現場の人ってITに興味も知識もないから、いきなり上から「電子化」いわれてもどうするの、、ってなってしまう。更に多くの企業でも似たような感じだと思うんですけど、業務改善の推進に回せるリソースって限定的です。オフィシャルに人を回せない。なので担当者が孤軍奮闘で頑張っていたっていうのが実情でした。2つ目が技術の発展です。世の中がどんどん便利になり、ITツールはプロフェッショナルの人じゃないと作れない、ってわけでも無くなってくる。SaaSツールなどが導入され、現場の電子化って結構自分たちでもできることあるよね、って。ただやはり出来る人と出来ない人の濃淡は凄くある。そのスキル・ノウハウの分散を平坦にしていく必用があるなと感じたのも背景の一つです。3つ目が自身の経験です。自身も冒頭述べた通り文系出身で、DXについていくのにかなり苦労しました。「ソフトウェアって何?サーバーってなんなん?」てところから始まってるんで(笑)。ただやはり「わからないことをわからないままにする」のが一番しんどくて。そういう人が、安心して知識を得れる場所って必要だよね、ってのがありました。こういった背景のもと立ち上げ、現在はここまで大きくなったコミュニティの持つインパクトはとても大きいです。ダイキン工業にこのようなコミュニティがあることで、他社との交流も広がっています。関西企業で構成されたより大きなコミュニティがありまして。現在、合計10社くらいで構成されており、企業内コミュニティ間での情報共有や合同での学びのイベントなど取り組みは広がってきています。「ライトニングトークfromJTCs」④~⑥の様子を記した後編はこちらからご覧ください。【無償トライアル実施中】コミュニティのデータ活用・分析にKEEN Manager をKEEN Managerは、スター顧客を育成し、スター顧客を起点にバイラルな新規ユーザー獲得と他の既存ユーザーの成功の支援を実現するマーケティングツールです。導入企業は、KEEN Managerを活用することで社内の複数のツールやSNSなどのインターネット上に散在するエンドユーザーの行動および発信データを統合し、熱量の高いユーザーを発見することができます。KEEN Managerの無償トライアルはこちらから▼%3Cscript%20charset%3D%22utf-8%22%20type%3D%22text%2Fjavascript%22%20src%3D%22%2F%2Fjs.hsforms.net%2Fforms%2Fembed%2Fv2.js%22%3E%3C%2Fscript%3E%0A%3Cscript%3E%0A%20%20hbspt.forms.create(%7B%0A%20%20%20%20region%3A%20%22na1%22%2C%0A%20%20%20%20portalId%3A%20%2223387243%22%2C%0A%20%20%20%20formId%3A%20%22bfb39371-cd7c-470a-8d97-d0ab0e7c31ab%22%0A%20%20%7D)%3B%0A%3C%2Fscript%3E