2023年11月にKEENに入社した杉下明直美さん。7年間の客室乗務員としてのキャリアから、異業種のスタートアップにチャレンジする杉下さんには、「コンフォートゾーンを抜け出す」という人生の行動指針がありました。その行動指針や前職の経験をセールスという役割でどのように活かしていくのか、お話を聞きました。<プロフィール>杉下 みなみ1994年神奈川県横浜市うまれ。高校時代にデンマーク、オーデンセの現地高校に交換留学。大学在学中はボストンに留学しビジネスを学ぶ。カナダでのインターンシップを経て大学卒業後、新卒でシンガポール航空へ入社。シンガポールをベースに客室乗務員として約7年間勤務。2023年10月に帰国し、2023年11月に株式会社KEENに入社。「コンフォートゾーンを抜け出す」ことを常に選んできた人生―― 杉下さんのご経歴を教えていただけますか?高校時代はデンマークに、大学ではボストンに留学していました。その後、カナダでインターンを行い、帰国して大学卒業後、新卒でシンガポール航空に入社し、これまでシンガポールをベースに7年間客室乗務員として働いてきました。シンガポール航空に入社したのは、元々客室乗務員になりたいと思っていたのに加えて、「力試しをしたい」という思いからでした。シンガポール航空は客室乗務員だけで約8,000人も所属している世界最大規模の航空会社で、毎年行われる航空会社の格付けでも常にトップ争いをしている世界有数のエアラインです。ゆえに客室乗務員に求められるサービスや知識のレベルも高く、社内での評価も厳しいです。年に一度全社員の評価が0.1点刻みで順位づけされるような、常に成長が求められる環境でした。でも、その評価を高めるために自分に何が足りないのか、どう改善していくのかということを考えながら自身を高めていくという日々には楽しさもありました。今年シンガポール航空を退職し、KEENに入社することを決めました。―― 客室乗務員からスタートアップへの転職というのは大きなチャレンジですねそうですね。たしかに、7年間勤めてきた客室乗務員というキャリアと全く違う業界に飛び込んでいくことには、とても悩みました。大きな期待も、不安もあるチャレンジだと思っています。私は人生の節目で「コンフォートゾーンを抜け出す」ということを選んできました。高校時代のデンマークへの留学もそうですし、ボストンへの留学やシンガポール航空への入社もそうです。私は、小学校から大学まで一貫校にいて、ずっと同じような環境で過ごすことがほぼ決まっていました。ですがある時「このままでいいのかな」と思い、定期的に新しい環境に身を置くように心がけてきました。一般的には、心地よい状況に身を置くとあまりその位置から動きたくなくなるのではないかと思います。もちろん私もそうですが、自分の実力を試し成長するために、いつも意識的にそこから抜け出してきたんです。そういう意味で、KEENへの入社は人生最大の選択のひとつではありますが、コンフォートゾーンを抜け出すという意味では、これまでの生き方と一貫しているつもりです。社会人経験をある程度積んだこのタイミングで全く新しい領域にチャレンジする機会をもらえたことを、すごくありがたく感じています。客室乗務員とセールスに共通する「フロントライナー」という役割―― KEENに入社した理由を教えてください代表の一葉さんとは大学入学当時からインカレのバンドサークルでお世話になっていました。帰国が決まり、転職を検討する中でお誘いをもらったことが直接のきっかけです。実は、お誘いをもらったのは、私の結婚式二次会中だったんです(笑)一葉さんの太陽のような強力なパワーにも、KEENのメンバーを見てとても楽しそうに働いているKEENのメンバーの様子にも、とても惹かれました。ただ、最大の決め手になったのは、私自身の志向性との重なりを感じたという点です。私は、人と人との化学反応が起こるところを見るのが好きです。人と人をつなげる仕事、人と直接触れ合う仕事がしたいので、コミュニティという領域で事業を展開しているKEENには親和性を感じていました。前職の客室乗務員は、フライトのたびに何人もの新しいお客様と接する仕事でしたし、乗務員のメンバーも毎回違いました。なので、そのつど機内で一種のコミュニティを素早く構築する必要があり、それが難しくもあり楽しくもあったんです。コミュニティ領域で、人と人を繋ぎ化学反応を起こすこと、そして自分自身がセールスとなりKEENと顧客を繋ぎ合わせるという役割に面白さを感じています。―― 今後、前職の経験はどんなふうに活きてくると思いますか?シンガポール航空時代に「客室乗務員は、お客様と接するフロントライナーなのだから、自分が会社の顔だと思って行動しなさい。」と何度も何度も言われました。フライト中のお客様は客室乗務員としか接点がないわけですから、私たちの印象で航空会社自体の印象が決まるわけです。製品やサービスの良さも重要ですが、それを提供する人、最初に接触する人によって、顧客が受け取る印象は大きく変わります。客室乗務員の経験をKEENで活かすにあたっては、サービス業で培ったホスピタリティをセールスにどう応用するかが鍵になってくると思っています。お客様が何を求めてるかを、お客様自身が言語化できていない部分からも汲み取って、先回りしてその対応をしていく。歩み寄って、察知して、お客様が望む以上のものを提供し続けるというプロセスは、客室乗務員でもセールスでも同じです。もちろん、製品の優位性をきちんと伝えるということは前提ですが、お客様には企業とそのメンバーを信頼していただくことが不可欠です。ホスピタリティによって信頼を得るというのは、前職の最重要事項でした。KEENでは、その役割を担うフロントライナーになれたらと思っています。顧客の信頼を得られるセールスになるため、学び直しが必要―― 今後やっていきたいことを教えてください日本を離れてしまってからは、日本のビジネスの潮流、特にスタートアップのカルチャーに触れる機会がありませんでした。なので、まずはとにかくキャッチアップが必要で、勉強の毎日です。専門知識はもちろん、カルチャーへの理解も必要だと思っています。前職では、組織の中で役割が明確に決められていて、それをどのくらいのレベルまで高められるかということが重要だったのですが、スタートアップでは自分でやることを見つけたり作ったりする必要があります。自分の持っているホスピタリティをどうやって「使う」のか、それが今後の大事な挑戦になると思っています。KEENのサービスへの需要はあるものの、社内のリソースの問題もあり、顧客になり得る企業に十分にアプローチできてない状況が続いています。いち早く信頼を得られるセールスとなり、KEENのフロントライナーとしてお客様に向き合って、KEENを必要とする多くの企業にサービスを届けたいですね。採用情報はこちらから